胃癌 世田谷区奥沢の内科。大和内科・消化器内科クリニック

胃癌

胃癌とは

胃癌は、日本では肺癌に次いで死亡率の高い癌です。男女比は2対1と男性に多く、男女とも60代に発症のピークがあります。
胃癌は胃の粘膜から発生する悪性腫瘍で、徐々に粘膜の下の筋層へ、そして転移へと進行していきます。胃癌は、その深達度が粘膜内または粘膜下層までにとどまる早期癌と、それより深くに及んだ進行癌に分類されます。
胃癌でも粘膜内にとどまるうちに発見できたものは、手術をせずに内視鏡によって治療することが可能です。

胃癌の原因

胃癌の真の原因は十分明らかにされていませんが、発生には、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)と呼ばれる細菌感染の影響が大きいことが分かってきました。 ピロリ菌によって胃粘膜に慢性の炎症が起こり、慢性萎縮性胃炎の状態となると、胃癌の発生する率が無い人に比べて高くなります。 ピロリ菌によって萎縮性胃炎が進行したところにさまざまな発癌因子が積み重なり、胃癌が発生すると考えられています。
一方で、胃癌の発生は食生活に関係があるといわれています。たばこ、高塩分食、魚や肉などの焦げは発癌促進因子とされており、逆に緑黄色野菜に含まれるビタミンA、C、カロチンは発癌抑制因子とされています。

胃癌の症状

早期胃癌の多くは無症状ですが、時に上腹部痛、腹部膨満感、食欲不振などをきたすこともあります。進行癌になると体重減少や貧血などを伴うことがあります。

胃癌の検査と診断

バリウムによる胃のX線造影検査は日本で開発され、胃癌の診断に大きな貢献をしてきました。しかし現在は内視鏡の普及と機器の細径化が進み、詳細な観察が出来てさらに組織の採取が可能な内視鏡検査が主流になっています。
早期胃癌は、検診の胃X線造影検査や内視鏡検査で発見されることが多くなっています。胃癌の最終診断は内視鏡下に組織を採取し、組織診断により決定されます。胃癌と診断された場合、次にその進行度(病期)が重要になります。病期は癌の深達度と広がりの程度によって分類されます。癌の深達度を評価するためには、通常の内視鏡検査に加えて超音波内視鏡検査を行うことがあります。また、リンパ節転移、他臓器転移の有無を知るためにCT検査を行います。

胃癌の治療

胃癌の治療は病期によって決まります。前述したように、早期胃癌で、癌が粘膜内か粘膜下層のごく一部にのみ浸潤している場合には内視鏡を用いた治療が可能です。 最近では「内視鏡的粘膜下層剥離術」という方法が広く行われるようになり、ある程度大きい病変でも深達度に問題無ければ内視鏡で切除することができるようになりました。
 これに対して進行癌では外科的手術による胃切除術が考慮されます。胃切除術も、以前の開腹術から、腹腔鏡を用いた侵襲の少ない方法が多く行われるようになっています。また進行癌の場合には病期に応じて、化学療法(抗癌剤)などが行われます。

胃癌の注意点

何らかの上腹部症状が続く場合は、内視鏡検査を受けることが勧められます。また無症状の場合でも40歳を超えたら、一度は内視鏡による健康診断を受けておきましょう。最近、慢性胃炎・萎縮性胃炎の有無とピロリ菌感染の有無により、胃癌のリスクに差があることが分かっており、高リスク群の方は、毎年定期的に内視鏡検査を受けることが勧められています。早期に発見された胃癌の5年生存率は97%であり、今や胃癌は早く見つければほぼ完全に治せる病気になっています。

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Clinic Information

医院名
大和内科・消化器内科クリニック
標榜科目
内科・消化器内科・内視鏡内科
医師名
大和 滋
資格
日本内科学会総合内科専門医 / 日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医 / 日本医師会認定産業医
住所
東京都世田谷区奥沢3-35-5
電話
03-3727-5100
東急目黒線 奥沢駅より徒歩3分